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【JAB-DAIレポート 後編】熊本保健科学大学・立命館大学の購買DX | Amazonビジネス

大学の垣根を超えた事務業務ノウハウ共有を。青山学院大学がJAB-DAI共催でAmazonビジネスの導入成果を披露 Amazonビジネスをご活用いただいている大学・教育機関を対象とした、活用共有会「JAB-DAI」(第5回目)が、2025年1月31日(金)に開催されました。後編となる今回は、会場を提供いただいた青山学院大学の事例を中心にお届けします。
By Amazonビジネス マーケティング
2025年4月14日
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2025年1月31日、青山学院大学 青山オフィスでAmazonビジネスをご利用いただいている大学・学校法人の方を対象にした情報交換イベント「JAB-DAI」を開催しました。5回目となる今回は、初めてユーザー様の会場をお借りしての開催です。当日は61大学から104名の調達・購買業務担当者様にお越しいただき、希望者には開催前に青山学院大学の検収センターを視察させていただくなど、有意義な集まりになりました。

 

本稿では、後編として青山学院大学のAmazonビジネス導入事例と、Amazonビジネスの最新情報についてレポートします。

相模原キャンパスでスモールスタートし、青山キャンパスへと展開

青山学院大学は、東京・青山と神奈川・相模原に2つのキャンパスがある総合大学で、日本で最も伝統のある大学のひとつです。学生数と教員数は、青山が1万4500人と414人、相模原が6300人と261人です。
 

JAB-DAIのオープニング挨拶に登壇いただいた青山学院大学 学長 稲積 宏誠様は、「私を含めて教員はみんなわがまま。お越しいただいている事務方の皆様は、きっと苦労されていますよね」と会場の笑いを誘い、「私たちは、Amazonビジネスのビデオを見て、これは良さそうだとまんまと乗ってしまいました(笑)。まだ解決できていない課題も残っていますが、さまざまな改善プロセスをすすめているところです」と話します。
 

「今日、こうして多くの大学関係者が一堂に会することができました。Amazonビジネスをより良く使うために、他の大学の取り組みを参考できる良い機会にしていきましょう」(稲積様)
 

Amazonビジネス導入および活用についての講演は、庶務部経理課 課長 辻井 紀彦様が担当されました。2024年10月末現在、Amazonビジネスのユーザー数は598人です。2021年4月より相模原キャンパスの教員が活用を開始し、2023年12月に青山キャンパスで教職員向けにも展開。書籍とPC周辺機器を中心に年間7900万円の購買実績があります。今回の発表は、青山キャンパスでの導入時に直面した課題とその解決についてです。

 

ユーザーメンテナンスの業務負荷はSSO連携でクリア

最大の課題になったのは、対象の拡大による人的な負荷です。Amazonビジネス関連の業務は経理課が担当することになりますが、スタッフの仕事は経理処理が中心です。比較的小規模な相模原キャンパスでは仕事をこなせていましたが、青山キャンパスの教職員が利用する規模になると業務が逼迫することは容易に予測できました。
 

中でも、ユーザーメンテナンス(利用するユーザーの入退職、肩書きなどの変更に伴い関連する情報を維持管理する作業)は作業量が膨大になります。この部分は、事務システム部門にSSO(シングル・サイン・オン。1度のユーザー認証で複数システム/サービスを利用できるようにする仕組み)基盤を管理してもらうことでクリアしました。ユーザー情報の変更が発生すると、SSOサーバ側で登録/変更/除籍処理を行い、同時にAmazonビジネスに情報が反映される仕様としたのです。

さらに青山キャンパスでは、配送先住所もコントロールする必要がありました。相模原キャンパスでは、教員の所在地情報を一度登録すればよかったのですが、青山キャンパスでは研究室の場所が毎年度変わる可能性があるためです。そこで、配送先住所はわかりやすく選択式とし、デフォルトを「検収センター気付」としました。こうして、基本的に商品が検収センターに届き、そこから研究室へと送る流れが出来上がりました。注文時の入力負荷を下げ、ミスを抑止しながら、検収プロセスも簡素化することに成功しています。

立替経費精算をAmazonビジネスが上回

2023年4~12月と2024年4~12月を比較すると、Amazonビジネス利用額はほぼ倍増しました。一方、立替経費精算は20%減。Amazonビジネスが立替経費精算を上回りました。学内アンケートで役立つ機能を聞いたところ、「請求書払い」と答えた人が61.8%。続いて「豊富な商品選択」が50.9%。教員からは、「価格競争力が高く研究費や教育費を効率的に使える」、「洋書の割引率が高い」といった好感の声も届いています。
 

法人としてAmazonとの関係も強化しています。2024年11月には、青山学院大学学長・副学長・庶務部長、情報センター長、Amazonビジネス事業本部長、およびAWSパブリックセクター長でトップ会談を実施。今後の協業ビジョンを共有し、アクションプランについて意見交換しました。今回のJAB-DAI共催もその一環で、「共有されることの少ない大学における事務業務の事例や実態の情報流通を加速させ、大学業界へ貢献したい」という共通のビジョンを得られたことが実施の背景にあります。
 

青山学院大学様からは、「本学の共催を第一歩として、他大学様での開催の呼び水となり、各種事例や大学の垣根を超えた事務業務ノウハウ共有がさらに拡大されることを願っております」というお言葉をいただきました。JAB-DAIでは、次回以降の共催を希望される大学様を募集しています。ご協力いただけそうな担当者様は、ぜひ担当営業までお声がけください。

 

より高品質なAmazonビジネス利用に向けて、プロフェッショナルサービスを使いこなす

この日のJAB-DAIでは、Amazonビジネスのプロフェッショナルサービスチームより、最新のサポート内容についてお伝えする講演も行いました。プロフェッショナルサービスチームは、Amazonビジネスを導入する大学に対して、さまざまなサービスを提供しています。今回お伝えした4つの主なサポート内容についてここでも紹介します。

 

・パンチアウト

Amazonビジネスを、購買システムや経費精算システムなどと連携するやり方のひとつです。パンチアウト方式で連携すると、Amazonビジネスの注文情報や請求情報が連携先システムに自動的に取り込まれるため、スムーズな購買業務を実現できます。システム連携にあたっては、業務ノウハウに加えて技術的な知見が必要になるケースが多く、その部分をプロフェッショナルサービスチームがサポートしています。前編でお伝えした立命館大学様のCoupa導入事例では、Amazonビジネスを外部カタログとして使用していますが、プロフェッショナルサービスチームがお客様のご要望をお伺いしたうえで、最適な構成で利用できるように技術面でサポートしています。そのほかにもさまざまなシステムとAmazonビジネスとのパンチアウト連携を公式にサポートしています。

 

・会計データ連携

すべてのシステムがAmazonビジネスにパンチアウトできるわけではありません。連携したい独自のシステムを使っているケースもあるでしょう。そうした場合、Amazonビジネスの利用データを会計システムなどに手入力しようとすると、入力ミスを誘発したり作業工数が増大するなどの課題に直面します。


一方でこれら外部システムが要求するデータフォーマットを用意できれば、それほど労力をかけることなくデータを登録することができます。プロフェッショナルサービスチームでは、Amazonビジネスの購買データをcsvファイルとして取り出し、外部システム側のフォーマットに合わせて簡単にインポートできるようにするマクロを提供することなどで、このプロセスの合理化もサポートしています。更にAPIによりいくつかの会計サービスや経費精算サービスと完全自動連携も実現しています。これらにより非常に簡易に購買データや請求データを自動でミスなく取り込むことが可能になります。

 

・SSO(シングル・サイン・オン)
本稿で紹介した青山学院大学様の事例のようにSSO基盤と連携をすれば、ユーザーメンテナンス業務の簡素化につながります。プロフェッショナルサービスチームは、AmazonビジネスをMicrosoft AzureやGoogleなどのさまざまな認証サービスと連携させ、Amazonビジネスの認証をより安全・簡単にすることをサポートします。

 

・コンフィグレーション
また、複雑かつ手間のかかるような設定作業のお手伝いもしています。Amazonビジネスを大規模導入される際には、承認ワークフローの設定や、複雑なユーザー関係の整理、グループのメンテナンスなどが必要になるケースも出てきます。また、例えば新入社員の追加、部署異動などのイベントに伴う構成変更も毎年多くの工数がかかります。プロフェッショナルサービスチームでは、お客様ごとに異なる要件に応じて、なるべく最小限の運用工数でAmazonビジネスをご利用いただけるようにサポートしています。

 

ここで述べたこと以外でも、プロフェッショナルサービスチームではあらゆるお困りごとを技術面から解決に導けるようにサポートしています。