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Amazonビジネスで間接材購買の申請業務負荷を大幅に低減。アカウント発行後、半年足らずでユーザーの利用率は9割に拡大

Amazonビジネスで間接材購買の申請業務負荷を大幅に低減 アカウント発行後、半年足らずでユーザーの利用率は9割に拡大

間接材購買フローそのものを見直し
業務負荷の抜本的な軽減へ

愛知県名古屋市に本社を置く老舗菓子メーカーである春日井製菓株式会社(以下、春日井製菓)。「キシリクリスタル」 「つぶグミ」「グリーン豆」などをはじめ、幅広い年代に親しまれるキャンディやグミ、豆菓子を製造・販売しています。


同社の特徴の1つが、新しい取り組みを積極的に進める社風です。日々、新商品の開発に取り組む一方で、2022年には「おかしな実験室」という新たな部署が発足。自社トークイベント「スナックかすがい」やえんどう豆の自社栽培を行う「おかしな実験農場」、多業種が交流する「おかしなサマースクール」といった独自の取り組みを進めてきました。

同社が日々の事業活動を行う中で直面していた課題の1つが、間接材購買における作業負荷の大きさです。従来の購買フローは、物品の購買を希望する社員が基幹システム上で申請して上長が承認し、さらに外部パートナーによる申請内容の最終確認を経て発注に至るというものでした。


社員一人ひとりが購買内容を詳細に入力するため、会社として精緻な購買データを蓄積できる一方で、申請・承認・請求書突合といった各工程に多くの時間がかかる構造になっていました。同社の経営管理部 経営管理課 経理チームリーダーの押谷 順氏は、「購買を希望する社員は申請作業、上長は承認作業、私たち経理担当者は申請内容と請求書の突合という手間があるため、多くの関係者に業務負荷がかかっていました」と振り返ります。

 

Amazonビジネスの利用を推進する方針を決定、工場向けのラインアップ強化も後押し

春日井製菓では、間接材購買の利便性強化のために、2020年ごろに複数のEC購買サービスを導入。そのうちの1つがAmazonビジネスでした。2020年頃にAmazonビジネスを導入しました。しかし、当初はアカウントが付与されたのは一部の希望社員のみで、どのような商品をAmazonビジネスで購入するかといったルール設計も明確でなかったため、利用率は高くなかったといいます。

状況が大きく動いたのは2025年。EC購買においてAmazonビジネスの利用を推進する方針を決定しました。先述した従業員や経理担当者の作業工数の負担軽減といった課題解消のほか、統制強化の狙いもありました。加えて、利用していたPrime Business Mediumプランの登録可能ユーザー数上限が100名から200名に拡大されたことも契機の1つでした。

「当社では、付き合いのある業者やEC購買も含めて、購買先として多くの選択肢がありますが、それゆえに全社視点では『誰が何を買っているのかが見えにくい』という課題もありました」(押谷氏)

一般的な事務用品にとどまらず、同社の工場でも活用できるような商品のラインアップ拡充を進めているというAmazon側の提案も後押しとなりました。「当社では、生産現場で使用するマスクや手袋、機械部品などのニーズが高いです。その領域の商品が揃うのであれば、利用の幅を広げられると考えました」と押谷氏は語ります。加えて、提案スピードや課題に対する提案内容も評価のポイントでした。

申請業務をほぼゼロにする効率的な購買フローを再設計

こうして、EC購買においてAmazonビジネスの利用を推進するプロジェクトがスタートしました。同社がまず取り組んだのは、購買フローの見直しです。従来は、申請・承認を基幹システム、発注をECサイトで行うなど、申請者が複数システムを使う必要がありました。見直しにより、Amazonビジネス上で申請から承認までを完結させ、基幹システムへ連携。その結果、手続きが簡素化され申請者の負担が軽減、経理においても突合差異が解消され、業務効率化を実現しました。

また、利用社員の拡大にも注力しました。部署ごとのグループアドレス単位でアカウントを付与し、全社員が直接利用できる環境を整備。あわせて全社員向けの説明会も開催しました。「Amazon本社で、Amazon社員から直接説明してもらう機会を作ってもらったので、Amazonビジネスの利用促進に向けた本気度を伝えられました」と押谷氏は振り返ります。さらに押谷氏自身も、「申請業務がほぼゼロになる」というメッセージを軸に社内へ継続的な周知活動を実施しました。


その結果、アカウント作成後、半年間でそのうちの約9割がAmazonビジネスを利用する状況に達し、従業員個人のAmazon利用による立替精算は大幅に減少するなど、短期間で利用が定着しました。

 

申請者・承認者・経理部門それぞれの業務負荷を大幅に軽減

Amazonビジネスの利用拡大に伴い、課題だった間接材購買における作業負荷は大きく軽減されました。


最も効果を実感しているのが購買の主体である各社員であり、基幹システム上での入力など「購買関連の作業がほぼなくなった」という声が多く上がっています。特に外回りが多い社員にとっては、スマートフォンでその場で注文を完了できる点が大きなメリットとなっています。また、Amazonビジネス上に会社指定の購入品リストを整備したことで、どのサービスでどの商品を購入すべきか迷うことがなくなり、商品選定の効率化にもつながっています。

承認者である上長の業務も変化しました。従来のプロセスとは異なり、見積書などのテキスト情報ではなく商品紹介ページを通じて視覚的に内容を把握できるため、申請内容の理解が容易になり、承認作業の効率化が進んでいます。


経理部門でも大きな改善が見られました。従来はEC購買内容と請求書との突合業務に毎月2~3時間を要していましたが、Amazonビジネスの購買データをそのまま購買システムに取り込むだけで完了するため、たった5分程度まで短縮されています。

さらに、作業時間の削減にとどまらず、コスト削減にもつながっていると押谷氏は指摘します。「これまで購買内容の最終確認は、支払い主体と分けるという目的で外部企業に委託していましたが、Amazonビジネスではそのプロセス自体を省略できるようになったため、委託費用の削減にもつながりました」(押谷氏)

 

全社最適と利益改善の両立を目指す

同社は今後、Amazonビジネスの利用をさらに拡大していく方針です。会社の部活動などで購入する物品の購買など、福利厚生での活用も視野に入れています。生産現場の間接材購買については、依然として業者への発注で調達するケースが多いですが、Amazonビジネスを適用できる領域を模索しています。


その際に重視しているのが、工場の現場社員の納得感の醸成です。現場での利用にあたっては、マスクや手袋といった衛生用品は衛生規定に則っていること、部品は自社の機械に適合することなど、品質が担保されていることが前提となります。

その実現に向け、現在はAmazonビジネス担当者と連携しながらさまざまな取り組みを進めています。社員向け展示会の実施やサンプル検証など、現場の社員が実物を確認できる機会を準備しようとしているのもその1つです。


さらに、既存の基幹システム内の購買データを利用し、Amazonビジネスでの購入が可能な品目の洗い出しもAmazonの支援のもと実施しています。同社では、先述した基幹システムへの入力を行っていたことで、購買データがEC・オフライン購買を問わず統一フォーマットで基幹システムに一元管理されており、データの粒度・精度が高い状態にあります。こうしたデータの蓄積も、次フェーズの分析・コスト削減に向けた取り組みに貢献しています。

間接材購買での取り組みは会社全体の経営にも直結します。「間接材は直接材よりも購買頻度も比率も高いですし、社員一人ひとりの見えない工数もかかっています。つまり、これを最適化することは単なる業務改善ではなく、会社の利益改善への貢献にもなります。今後もAmazonビジネスを活用しながら、間接材購買の全体最適を進めていきます」(押谷氏)

*取材時期 2026年3月
*記載内容(役職、数値、固有名詞等)はすべて取材時の情報です。