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障がい者部門との連携で

開発職の備品購買フローを効率化

テクノロジーを原動力にビジネスを開拓する

DMMはレンタルビデオや動画配信、通販などから始まり、英会話やFXなど多種多様なビジネスを展開してきました。「あらゆる可能性を見出す」ことこそが、DMMらしさ。最近では終活支援サービスや水族館などのリアル展開も手がけ、積極的に事業を開拓しています。

 

さまざまなビジネス開発の原動力となっているのが、テクノロジーです。ITを軸にしたテックカンパニーとしてさらに発展するために、開発職が働きやすい環境の提供に力を入れています。その一例が、開発職向け備品購買支援制度「サポートTech12」です。技術者やクリエイターはPC 周辺機器などの細かな使い心地にこだわりがあり、共通備品ではやりづらさが出てしまいます。そこで各自が納得のいく備品購入を年間12 万円まで補助するために取り入れました。

 

開発職らの環境整備にAmazonビジネスを活用

技術者支援のためのサポートTech12ですが、運用していくうちに課題も出てきました。一つは経費精算の手間の増加です。従来は部門長の承認を得てから申請者本人が立て替え購入し、経費精算するフローを取っていました。ただ、利用頻度が増えていくにつれ購入をして経費精算という2ステップフローは、申請者にも経理部門にも次第に負担が増えてきました。ガバナンスを効かせるには、購入データを集約し検証、見直しする機会が必要です。こうした課題解決に資する手段として、サポートTech12の購入フローにAmazonビジネスを組み込む発想が生まれました。

 

障がい者部門と連携して、会社での購入代行が実現

新しい購入フローでは、個人購入に代わり会社がAmazonビジネスでまとめて購入するように変更しました。品物は各事業所へ配送し、総務担当者から申請者本人に渡す流れです。開発職は購入・経費精算する手間が省けるため、制度を使いやすくなり、導入後1カ月の利用件数は前月比1.5 倍と大幅な増加を見せました。購入窓口と配送先を集約するため送料を削減できる点もメリットですね。

 

もともとサポートTech12を利用する開発職の8 割がAmazonで品物を購入していましたので、品揃えや検索性などを損なわずスムーズに導入できたと思います。一方で新制度では、会社側に購入代行という新しい業務負荷が生じます。サポートTech12の運用効率化は重要ですが、総務部もその他に取り組みたい業務があったのが実情。そこで弊社の障がい者雇用を担うビジネスクリエーション部に購入業務を委託するフローを構築しました。

 

社内外の業務を受託し、障がい者雇用を推進する

ビジネスクリエーション部(BC 部)は石川県金沢市に拠点を置き、障がいのある約40 人がそれぞれの特性を生かしながらWEBデザインやバナー制作、データ入力などの業務を受託しています。これまではWEB 関連業務が中心でしたが、今回Amazonビジネスを利用した購買業務を受託したことで業務範囲が広がりました。

 

現在は購買作業担当者として身体障がいと発達障がいのある2 人、彼らをフォローする購買管理者を1 人配置しています。申請書類が届き次第、作業担当者が内容を確認してAmazonビジネスで品物を発注していく流れです。サポートTech12は「開発職らが欲しいものがすぐ届く」という即時性が重要なポイントですので、申請が届いてから翌日に発注を完了するよう努めています。

 

シンプルなUIだから、障がいの有無にかかわらず業務がスムーズ

BC 部での購買業務受託の話が持ち上がってから、実際に新フローを開始するまでの期間は約1カ月。準備期間はかなり短かったのですが、それでも円滑に業務をスタートできたのは、やはりAmazonビジネスの使い勝手の良さにあります。通常、発達障がいの人に新しい作業をレクチャーする際は、作業内容を明確にした詳細な指示書が必要になります。しかしAmazonビジネスは作業者が普段からプライベートで使っていることもあり、UIに馴染みがあるため、ツールについての事前説明がほぼいらない状態で業務を始められました。他のECサイトではバナー広告などが多く購入ボタンにたどり着くのに時間がかかりますが、Amazonビジネスは購入動線が明快な利点でした。

 

当初は申請内容に抜け漏れがあったり、Amazonセール開催時などは申請時点と発注時点で価格に変動があるなど、小さなトラブルもありましたがその都度連携を行い、5%の価格変動は容認するルールを設けたり、申請フォームに改善を加えるなどして、より綿密なノウハウが固まってきています。発注作業者とチェック担当者を日替わりとし、作業の正確性を担保するなどの工夫も行うことで、現在は1日10 件~20 件程度申請が届きますがスピーディで正確な作業を進められるようになっています。

 

データを積み重ね、備品の新しいあり方の検証材料に

今回、Amazonビジネスを活用したサポートTech12 の運用見直しは、さまざまな改善効果をもたらしています。まず、開発職やデザイナーらには、立て替え経費精算の負担なくこだわりの機器が取得できること、ひいては一層本業に集中できる環境提供につながっていると考えています。このBC 部との連携は、サポートTech12 の改善を図りながら、同時に新たな人材開発の企画立案などにつなげられるようになり、障がい者活躍の場を広げる足がかりが生まれています。

 

今後は蓄積した購買データの分析なども手がけ、その積み重ねは、備品などへの投資のあり方を見直す際の裏付けにもなります。日進月歩で進化していくテクノロジー業界において、変化に敏捷に対応し続けるために、Amazonビジネスを活用していきます。

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組織管理本部 人事部兼総務部

吉野 高一 様

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組織管理本部 副本部長

清水 勇人 様

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組織管理本部 人事部制度企画グループ 
グループリーダー

栁田 貴志 様

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組織管理本部 総務部 部長

高橋 応和 様

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組織管理本部 ビジネスクリエーション部 部長

梶 進一 様

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組織管理本部 ビジネスクリエーション部 購買管理者

松崎 紘貴 様

 

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    • 取材時期 2019 年11 月
    • 記載内容(役職、数値、固有名詞等)はすべて取材時の情報です。
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