星野リゾート

星野リゾート (Part 2)

導入から4年目。Amazonビジネスによる業務効率化と顧客体験向上の実際

Amazonビジネスを導入した理由

  • 季節ごとの備品購入などで購買本部にかかる事務処理の省力化
  • 社員の立替払いに伴う作業の効率化と内部統制の強化
  • 少量でも迅速に購入でき、より精度の高い企画開発に貢献

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4 年目の今ほぼ全施設が導入済み、購買の省力化を推進

星野リゾートは「星のや」「界」「リゾナーレ」「OMO」「BEB」の5つのサブブランドを主体に、国内外のホテルや旅館51施設を運営しています。各施設が独自の世界観を作り出していく上で、インテリアや季節の小物は重要な役割を果たします。定常品は各施設の要望を受けて購買本部で選定・購入しますが、施設の世界観を演出する備品は現場のスタッフが選定・購入する方が効率的。もともと星野リゾートにはフラットな組織文化があり、ゲストに接するスタッフ一人一人の発想を重視しています。備品購入においてもそれは同様です。

ただし個人による購入では、立替払いの手間や内部統制の課題が生じます。その解決策として、星野リゾートでは2018年にAmazonビジネスを導入しました。当初は京都の施設からスタートし、現在はほぼすべての施設へと拡大。

現在、Amazonビジネスによる購入件数は月間800件程度に上り、購入金額は2018年比でほぼ倍増しています。備品選びの手間や精算作業を省力化したことで購買本部、現場スタッフの双方の負荷軽減につながっています。従来は立替精算1件につき10分近くかかっていましたので、単純計算で133時間近い効率化に貢献しています。

社会の変化を感じ取り、アイデアを迅速に形にできる

「星野リゾート トマム(以下、トマム)」では、2020年からAmazonビジネスを利用しています。トマムは「トマム ザ・タワー」と「リゾナーレトマム」の二つのホテルを有し、合計客室数が730室に上る大型宿泊施設です。

1000ヘクタールに上る広大な敷地内には、雲海を目の前に望む「雲海テラス」や、緑豊かな牧草地を生かした「ファームエリア」などがあり、季節ごとにさまざまな企画を提供しています。そこで、Amazonビジネスのラインアップが役立っています。例えば夏の牧草地の雰囲気にあったシェードを探そうと思えば、多様なデザインから検討できます。

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さらにAmazonビジネスは、新しい旅行スタイルの提案にも貢献しています。新型コロナウイルス感染症の流行拡大で長距離移動が難しくなった今、近隣で安心安全に旅行を楽しみたいというマイクロツーリズムの需要が高まっています。

そこでトマムでは、リゾート地で仕事もできる長期滞在のワーケーションプランを昨年6月から始めました。広大な敷地は「密集・密接・密閉」という3密回避にまさに最適。執務環境を充実させるべく、昨年12月には、見晴らしの良い屋内で作業ができる「絶景オフィス」を新たに整備しました。

絶景オフィスでは個室やWi-Fiを完備し、テレビ会議用マイク・スピーカーなどリモートワークに必要な機材一式を提供するプランを用意。ゲストが機材を持ち運ぶ手間なく、手軽にワーケーションできると大変好評です。トマムは北海道の中でも奥まった立地のため、機材を集めるのに手間と時間がかかります。それがAmazonビジネスを利用すれば迅速に手配できる。今回も、1週間以内に必要機材が揃ったため、スピーディーに新プランを提供できました。

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トマムは北海道の中でも奥まった立地のため、機材を集めるのに手間と時間がかかります。それがAmazonビジネスを利用すれば迅速に手配できる。今回、「密集・密接・密閉」という3密回避に最適な新しいワーケーションプランの提供にあたり、1週間以内に必要機材を揃えることができました。

— 星野リゾート トマム 総支配人 渡辺 巌 氏

 月200件近い立替精算が10分の1に縮小

物品を買い集める時間を短縮し、さらにスタッフによる立替精算も効率化できれば、企画開発にこれまで以上に時間をかけられます。通常、新たな企画を立ち上げる際は、最低でも5回は会議を開き、担当者同士でのミーティングを重ねるなどしてプランを練り上げます。開発の時間を確保するために、経費精算や備品購入の時間は最小限に留めたいのが本音です。

その点、トマムではAmazonビジネス導入によって月に200件近くあった立替精算件数が20件程度と、10分の1にまで縮小できました。また少量から注文できる点も便利なポイントです。大規模施設であるトマムでは、施設全体の備品を揃えると後からの切り替えは容易ではありません。そのため「まずは現物を手に取り、試してから決定したい」というニーズが強くありました。


Amazonビジネスであれば、大規模な発注はもちろん、少数発注もできるのでサンプル品の取り寄せが容易。さらにBusinessプライムへ加入しているため、配送料がかからないうえ、多部門で独立したIDを持てるので、各施設で裁量を持った購買が可能です。例えばシロップ一本でも取り寄せられるので、季節に合わせた新しいドリンクやデザートの試作にも役立ちます。サービスを磨く上で、Amazonビジネスが役立っていると感じます。

Amazonとウォータージャグを共同開発

Amazonとの協力関係は、オリジナルの備品開発にもつながりました。星野リゾートではSDGsの観点から、客室でのペットボトルの水の提供を取りやめ、ウォータージャグの利用へ切り替えています。しか既製品のウォータージャグは星野リゾートの追求する世界観にマッチせず、独自開発の可能性を探っていました。

そこで社会課題の解決に注力しているAmazonの協力を得て、石川樹脂工業様、Secca 様にも参画いたただき、理想的なウォータージャグの製品化にこぎつけました。完成した製品をAmazonビジネスでも販売することは、社会全体での問題解決にも繋がると確信しています。

サービスをさらに進化させていく上で、もはやAmazonビジネスはなくてはならないツール。同時に社会課題を共に解決していくパートナーとして、今後ともAmazonビジネスを活用していきます。

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星野リゾート トマム
総支配人

渡辺 巌 氏

星野リゾート トマム
財務経理ユニット(購買)
ユニットディレクター

植田 洋平 氏

 

星野リゾート

星野リゾート
オペレーションマネジメントグループ
購買ユニットディレクター

西部 光洋 氏

星野リゾート
オペレーションマネジメントグループ
購買 Amazon Business担当

田井 千尋 氏

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    • 取材時期 2021年4月
    • 記載内容(役職、数値、固有名詞等)はすべて取材時の情報です。
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