西松建設株式会社

西松建設株式会社

建設業界特有のニーズに応える品揃え。Amazonビジネスと進めた現場の声から始まるオンライン 調達と効率化

Amazonビジネスを導入した理由

  • 現場業務の妨げとなる立替精算の削減
  • 現場の物品調達の価格透明性を確保
  • 間接購買データの活用による効率化

現場の労働時間削減のため間接材購買ICT化を推進

西松建設は明治7年の創業以来、日本全国の土木・建築・開発事業に携わり、道路やダム、公共施設の建設や都市再開発などを手掛けています。高い施工品質を生み出しているのが、当社の“現場力”。それを維持するうえでも、長時間労働の改善は喫緊の課題です。

当社では2024年4月から建設業でも適用になる時間外労働の上限規制に対応することを目的に2019年、現場工務革新センターを設立し、業務効率化や業務支援に取り組んできました。その一つとして着手したのが、購買システム「KOBUY」を活用した間接材購買のICT化です。

当初は関東土木支社で利用をスタートし、利便性を向上させるべくAmazonビジネスをはじめとしたサプライヤーを購買システム内で利用できるカタログサイトとして拡充。現場での評価が高まったことを受け、今では全支社でKOBUYを通じてAmazonビジネスでの調達を取り入れています。

全体の統制が取れず、立替精算が現場の負担に

土木現場は山間部や遠隔地にあることが多く、近隣に店舗がないことも珍しくありません。欲しいものがあれば車を1時間走らせてホームセンターまで買い出しに行ったり、地域でなじみの商社に電話を入れて届けてもらったりと、昔ながらの方法で調達していました。

ただし効率や透明性の観点で見れば課題が多かったのも事実です。買い出しは行くだけで時間がかかるうえに、領収書の精算業務も加わります。社内システムに領収書を登録するのに一枚あたり3、4分はかかっていたでしょう。本来は施工管理に力を注ぐべき現場社員が、買い出しや事務処理に労力をかけてしまう状況は看過できません。もう一つ、購買の状況が不透明で検証や統制ができないという課題もありました。商社への注文は電話やFAXが多いため誰が何を頼んだのかが不明確。さらに何を、どこで買うかが現場ごとにバラバラで、同じ商品なのに買った先によって購入価格にバラつきが生じていました。

全現場を職員が回り、メリットを説明する

そこで導入したのが、間接材の購買システム「KOBUY」です。KOBUY経由で複数のサプライヤーから物品を購入できるうえ、会社でまとめて請求書払いとなるため社員個人による立替精算の手間がなくなり、労働時間削減に大きく貢献します。

しかし「慣れているやり方で構わない」「新しい方法を覚えるのは面倒」と考える人もいます。それが理由でKOBUYを導入してもほとんど使われなかったり、現場力を削いでしまったりすることになれば本末転倒。まずは現場の社員に購買ICT化のメリットを実感してもらうべきーー。そう考え、KOBUYの導入当初は現場工務革新センターの職員で手分けをして全現場を回り、利用方法や利点を丁寧に説明するように努めました。

当初、KOBUYのメインサプライヤーはあるECサイト1つのみでしたが、現場の声を受け建設資材や日用品などが得意なサプライヤーとも取引を拡大。さらに現場から既存サプライヤーでカバーできない書類や酒類もオンラインで購入したいとの声が上がり、Amazonビジネスとの連携に至りました。Amazonビジネスは土木現場に欠かせない専門書の取り扱いが豊富なうえに、地鎮祭や起工式、打ち上げなどに必要な酒類も調達可能。さらにIT機器や雑貨などの品揃えも豊富で使い勝手が良いので、以前はAmazonの個人アカウントで購入して立替精算していた人もいました。そんなAmazonビジネスがサプライヤーに加わったことでオンライン調達はかなり楽になったと思います。

Amazonビジネスとの連携・送料メリットで購買システム利用者が増加

現場ニーズの高いAmazonビジネスが加わったおかげで、KOBUY利用件数はぐっと伸びていきました。Amazonビジネスを連携してから関東土木支社では600件超のオンライン調達が生まれています。やはりプライベートでほとんどの社員が利用しているAmazonの知名度は絶大。加えて、Businessプライム加入による送料無料の特典は購買システムを普及させる強力な後押しになりました。オフィス用品であればある程度計画的に購入でき、購入品の予想が立てやすいのですが、土木・建築では現場の状況に応じてその都度物品を購入するので、少量を何度も購入することになりがちです。そのうえ土木現場は遠隔地にあることも多く、必要な物品を揃えようとすると自然と送料がかさんでいきます。その点、Businessプライム会員であればAmazonビジネスから日用品や書籍、IT機器など幅広い品物を送料無料で購入できる。このインパクトは大きいです。

「必要な品物の大半をオンラインで調達できる環境が整ったことで、誰が何をどこで購入したかが明確になりつつあります。」

西松建設株式会社 関東土木支社
総務部 経理課長(前現場工務革新センター)
高橋 英児 氏

西松建設株式会社 高橋英児様

購買データを分析しさらなる効率化を目指す

商社への電話発注は減少傾向にあり、関東土木支社における商社との取引額は、以前に比べて4割程度減少。その差を埋めるように、オンライン調達が伸びています。新しい仕組みが受け入れられるまでは時間がかかると考えていましたので、導入から2年足らずで全国の現場に取り組みが広がったのは驚きでした。現場との対話を重ね、ニーズに応えて支援を手厚くしていく。一見遠回りに見える姿勢が、結果的に現場のDXを促進したと思います。必要な品物の大半をオンラインで調達できる環境が整ったことで、誰が何をどこで購入したかが明確になりつつあります。

現在はAmazonビジネスの購買分析ダッシュボード(Businessプライム会員特典)により、蓄積された購買データの分析を進めているところです。今後は現場のみならず管理部門でもKOBUY、ひいてはAmazonビジネスを利用していくでしょう。データ活用と規模の拡大で、さらなる効率化を図っていけると期待しています。

【現場の声】若手社員が積極活用し、調達は次第にオンラインへシフト

KOBUYの連携先にAmazonビジネスが加わったこともあって、若い世代ほどオンライン調達に積極的です。領収書が必要になる従業員個人による立替精算はかなり減りました。これまで月末にたまった領収書を処理するのに1時間弱かかっていましたが、今ではほとんどありません。よく利用するのは書籍ですね。土木現場では常に最新法令や仕様を確認しながら作業を進める必要があるのですが、建築土木関連の書籍は通常の書店での取り扱いが少ないので、Amazonビジネスを重宝しています。

事務用品や日用品などの品揃えも豊富で、最近では新型コロナウイルスの抗原検査キットを手配する際にも活用しています。配送が迅速なことに加え、発注すると到着までの予定日数が表示され、スケジュール管理がしやすいのも助かりますね。現場の合理化を進める上で、調達は次第にオンラインへシフトしていくと思います。

西松建設株式会社 関東土木支社
外環中央南工事事務所
今原 経介 氏

西松建設株式会社 今原 経介様

西松建設株式会社 関東土木支社
総務部 経理課長(前現場工務革新センター)

高橋 英児 氏

西松建設株式会社 高橋英児様
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    • 取材時期 2022年5月
    • 記載内容(役職、数値、固有名詞等)はすべて取材時の情報です。
    • 役職は2022年5月の情報です。
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