島村楽器株式会社

島村楽器株式会社  

小口現金を全店舗でゼロに

効率化で接客機会を最大化

 

日本一にとどまらず、世界一の楽器店に向かって

島村楽器株式会社は1962年に開設した音楽教室の運営が祖業です。その後、教室の生徒に対する楽器販売を始め、1970 年代後半からは販売の新規チャネルとして店舗もオープンさせました。1994年には、2019 年で25周年を迎えたオリジナルのギターブランド「HISTORY(ヒストリー)」もスタート。以降、オリジナルブランドは鍵盤楽器、管楽器、打楽器などにラインアップを拡充していき、現在に至っています。

2019 年時点で、私たちは全国39 都道府県に170 店を展開、日本一の楽器小売店としての立ち位置を確立しました。さらには、世界一を目指すべく海外展開も推進しています。事業フィールドは日本国内を飛び越え、海外まで広がっていますが、私たちは設立当初から掲げる理念、「音楽を楽しむ人を一人でも多く創る」ことを追及し続けていきます。

 

 

接客以外に費やす時間の効率化が課題に

私たち島村楽器は現在、日本国内で170 の店舗を運営しています。店舗の多くには音楽教室も併設されており、楽器の購入だけではなく、その後の習得プロセスまでを一貫してサポートできるのが他の楽器店と比較した場合の特長です。このような体制を敷いているのは経営理念にもあるように、音楽を通じてより多くのお客様に幸せな時間を提供したいという想いによるものです。販売して終わりではなく、そこから長期に亘る関係性を築いていく。その前提に立っているため、従業員はお客様に寄り添い、音楽生活における良きパートナー、アドバイザーを目指します。

接客を通したコミュニケーションはお客様との関係性構築の第一歩となります。そのため、接客以外の業務を極力削減することにより、接客業務に注力できるよう、日々試行錯誤を重ねています。しかし、店舗運営に付随する業務などもあり、業務時間のうち一定の割合で接客以外の業務をおこなわざるをえません。本社の経理課に異動する前の店舗での店長経験を通じ、接客の重要性を深く理解していたため、本社に異動後は購買・経理分野における省力化・効率化に尽力しました。そのうちの一つの施策がAmazonビジネスの導入です。

 

 

管理コストを大きく削減し、業務効率向上に大きく寄与したAmazonビジネス

Amazonビジネスは2017年秋に導入に至りました。創業から50 年以上が経過し、従業員数が2,000人以上もいますので、最初から全員の賛同を得られたわけではありません。しかし、使い始めれば従業員も喜んで使ってくれるだろうという思惑はありました。

導入することで、それまでの小口現金が廃止され、本社から店舗への小口現金補充と店舗での残高管理から解放され、買い出しの時間や手間もなくなります。要するに、接客以外の業務効率が大きく向上することが確実だったからです。

実際に導入後は、社員からも利便性と効率性を評価する声が多く寄せられる結果となりました。Amazonビジネスが個人向けとほぼ変わらず、使いやすい画面設計だったことがよかったのではないかと思っています。

 

年会費以上のコストメリットを得られるBusinessプライム

購入の決済は請求書払いではなく、各店舗、部署ごとに作成したパーチェシングカード(法人向けクレジットカード)を利用しています。Amazonビジネス導入以前から稼働している経費精算システムとの兼ね合いで、カード支払いのほうがより業務効率化が期待できるという判断によるものです。実際、Amazonビジネスでの購買を含めたカードの明細データを直接、システムに取り込むことにより、入力工数の軽減につながっています。

また、有料のBusinessプライムにも加入しています。お急ぎ便や配送の日時指定、少額から配送料無料の特典があるBusinessプライムの年会費は、アカウント数が多いため、総額だとそれなりにかかります。しかし、1アカウントの1ヶ月あたりの金額で考えると、享受できるコストメリットのほうが遥かに大きい。この点を社内でも強調することにより、承認を得ることができました。

それまでは購買の度に、発注業者の選定を各店長がおこなっていたため、時間も費やし、場合によっては代引きや振込手数料まで発生し経済的ではありませんでした。少額の購買では価格比較による差額よりも時間的な損失のほうが大きいと考え、Businessプライム加入を機に、原則として購買をAmazonビジネス経由に一本化しました。

Amazonビジネスに購買を一本化してから、業務効率は確実に高まっています。また、購買分析機能を用いて定期的なチェックをおこなうことで、業務に必要なものを適正価格で購入しているかを確認する副次的なメリットもありました。

 

購買業務効率化は、お客様に期待以上の価値を提供するチャンス

私たち店舗運営に関わるスタッフは、Eコマースの普及による変化を肌で感じています。お客様はわざわざ店舗に出向かなくても楽器を購入できる時代。それにもかかわらず来店するのには、それぞれ理由があります。私たちは楽器に関するプロフェッショナルとして、お客様と真摯に向き合い、その求めに応えなければなりません。

Amazonビジネス導入以降、購買業務が効率化されたことで、接客に注力できる時間は確実に増えています。店舗フロアにいながら商品の選定が可能なこともあり、お客様がご来店された場合はすぐにアテンドを優先できるのも現場スタッフとして大きなメリットです。接客を重視する現場の立場だと、買い出しのために店舗外へ出ることは接客機会の損失でしかありません。一日数件でも、月・年単位では大きな機会損失となります。経費精算の手間は一店舗一日という単位だと小さい数字ですが、全170店舗、年単位だとその削減効果は大きなものです。この時間をお客様とのコミュニケーションに充て、期待以上の価値の提供につなげられればと考えています。

 

 

音楽の楽しさを一人でも多くの方に伝えていく

音楽は、楽器を人が奏でることで生み出されます。その楽器選定とスキル習得のプロセスに関わるということは、音楽文化の重要な役割の一端を担っていると考えています。私たちは一人でも多くの方に、音楽と触れることで得られる楽しさを実感してほしいと心から願っています。そのためにも、さらなる業務効率化の推進により、お客様との接点を増やしていきます。Amazonビジネスが今後もお客様に向き合うことに集中できるよう機能強化をしてくれることで、私たちが思い描く理念の実現を後押し頂けるものと信じています。

島村楽器株式会社
管理部経理課

柳澤 様

島村楽器株式会社
錦糸町パルコ店 店長

石井 様

島村楽器株式会社
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    • 取材時期 2019 年5月
    • 記載内容(役職、数値、固有名詞等)はすべて取材時の情報です。
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