電子帳簿保存法

電子帳簿保存法の改正内容とは?領収書はデータで管理できる時代に

電子帳簿保存法という法律をご存知でしょうか。この法律のおかげで、企業や個人事業主がお金にまつわる膨大な書類を紙で保存する必要がなくなりました。今回は、適用の要件、業務効率化に必要な領収書の電子化などを解説します。

業務効率化に不可欠なペーパーレス化に寄与する「電子帳簿保存法」という法律をご存知でしょうか。この法律のおかげで、企業や個人事業主がお金にまつわる膨大な書類(レシート・領収書など)を紙で保存する必要がなくなりました。業務効率化を図る上では、ぜひとも押さえておきたい法律です。

今回は、電子帳簿保存法の内容、2020年の改正点、電子帳簿保存法の適用を受けるための要件、業務効率化に必要な領収書の電子化などについて解説します。

電子帳簿保存法とは

電子帳簿保存法は、「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法などの特例に関する法律」というのが正式名称で、業務の効率化やコスト削減などを目的とし、税務署長の承認を受ければ、国税関係の帳簿類などを電子データで保存することを認めた法律です。

電子帳簿保存法は、時代の流れに対応して、納税者の帳簿書類の保存の負担軽減を図る目的で1998年に創設されました。成立当初は法律の適用を受けるための要件が厳格すぎて、企業への導入は進んでいませんでした。たとえば、電子データで受け取った請求書などを保存する場合に、発行者側でタイムスタンプを付与しているか否かにかかわらず、受領者側で概ね3営業日以内にタイムスタンプを付与しなければならないなど、運用が煩雑でした。
タイムスタンプとは、タイムスタンプを付与した時刻に電子データが存在していて、それ以降は改ざんされていないということを証明する技術のことです。しかし、何度かの法律改正を経て適用要件が緩和され、近年は導入が進んでいます。

電子帳簿保存法で認められているデータの保存方法は、電磁的記録による保存とスキャナ保存の2種類です。電磁的記録による保存とは、パソコンで作成したデータを保存することで、国税関係帳簿書類のすべてが対象です。スキャナ保存とは、紙で受領した書類をスキャナで読み取ってデータ化し、保存することです。請求書や領収書などは対象ですが、帳簿や決算書類の保存としては認められていません。

電子帳簿保存法2020年の改正内容

電子帳簿保存法の2020年の法律改正の内容についてみていきましょう。2020年の改正は2020年10月1日から施行されています。主に電子取引に関する要件が緩和され、これにより経費精算のペーパーレス化がより進むとみられています。
コロナ禍で働き方改革が進み、リモートワークの促進などに伴い、従業員や経理部門の経費処理の負担を軽減する必要性も叫ばれています。また、改正によりデジタルデータで領収書を管理することになると、経費精算のミスの防止にも繋がるなどメリットが多いようです。

キャッシュレス決済の領収書は不要になった

2020年度の改正で、キャッシュレス決済を利用した場合には紙の領収書が不要になり、経理処理が完全にペーパーレス化できるようになりました。従来は、経費のレシートをスマートフォンで撮影して保存する必要がありましたが、クレジットカード・交通系ICカード・QRコード決済などキャッシュレス決済を行った場合には、利用明細データの保存が認められるようになったためです。

デジタルデータの利用明細が領収書の代わりに

クレジットカード・交通系ICカード・QRコード決済などの利用明細データは自動で会社のシステムに送られ、これが領収書の代わりになるので、従業員の経費処理も不要になります。
また、デジタルデータの利用明細などはクラウド上のデータでありユーザー側が改変できないので、2020年の改正でタイムスタンプの付与も不要となりました。
タイムスタンプの取り扱いに関しては、改正により発行者側でタイムスタンプを付与していれば、受領者側でタイムスタンプの付与が不要になりました。ただし、発行者側でタイムスタンプを付与していなければ、従来どおり、受領者側でのタイムスタンプの付与は必要です。

2021年も改正予定

コロナ禍における新しい時代の働き方改革などで、経団連は電子帳簿保存法の改正を政府に要望しています。2021年度も電子帳簿保存法は改正の予定です。

主な改正内容は以下のとおりです。
スキャナ保存制度の手続きと要件が大幅に緩和されます。それに伴い、電子取引の見直しもなされています。たとえば、タイムスタンプについて、付与期間を3日以内から最長約2か月以内とする点、スキャナ読取時の受領者などの自署を不要とする点、タイムスタンプの付与の代替策として電磁的記録の訂正・削除を確認できるシステムへの電磁的記録の保存が採用できる点、適正事務処理要件を廃止する点などです。
国税関係帳簿書類の電磁的保存手続きおよびスキャナ保存制度において、税務署への事前届出の承認制度が廃止され、承認申請手続きが不要になり、いつからでも国税関係帳簿書類及びスキャナ保存が開始できることになります。  

電子帳簿保存法の適用を受けるために

ここでは、電子帳簿保存法の適用を受けて、電子帳簿保存を行うための手続きについてご紹介します。

事前に所轄税務署長の承認を受ける

電子帳簿保存法の適用を受けるためには、3か月前までに所轄税務署に申請をすることが必要です。電磁的記録による保存およびスキャナ保存それぞれに承認が必要で、同時に申請しても別々に申請しても、どちらか1つだけでも問題ありません。

申請に必要な書類は、承認申請書と添付書類です。
承認申請書は、帳簿と書類によって異なる様式の申請書が用意されています。
また添付書類は、使用する会計システムの概要を示す書類などです。

承認申請書の申請期限は、帳簿の場合には、備付開始日の3か月前までです。原則として課税期間の途中から適用できませんので、実質的には、課税期間の開始日が備付開始日となります。また、書類の申請期限は、保存開始日の3か月前までです。たとえば、1月1日から適用を受けたい場合には、前年9月30日までに申請する必要があります。

適応条件を満たす

電子帳簿保存を行うためには、さらに適応要件を満たすための社内準備が必要となります。それは、真実性の確保と可視性の確保と呼ばれるものです。

真実性の確保とは、「データが改ざんされることはないか」ということで、可視性の確保とは、「誰でも確認できるデータか」ということです。これらの要件を満たすために、社内ルールの整備や帳簿の電磁的記録が可能な会計ソフトの導入など、社内体制の構築が必要となるのです。

申請を受理してもらうための真実性の確保と、可視性の確保の具体的要件は以下のとおりです。

電子帳簿保存法 表

購買をシステム化することで、領収書の電子化を実現

2020年の改正でキャッシュレス決済の領収書が不要となり、デジタルデータの利用明細が領収書の代わりになるようになりました。経費精算のペーパーレス化が進み、より業務が効率化されるでしょう。

領収書のデータ管理にはAmazonビジネス

Amazonビジネスでは、さまざまな拠点での購買を1つのアカウントに集約することができます。例えば、本社と現場で別の担当者が購買を行っていても、その履歴を双方が閲覧することができます。また、購入した商品の領収書は、データとして一括でダウンロードすることが可能です。これにより、領収書管理の手間を大幅に削減することができます。また、電子帳簿保存法に対応している会計システム「楽楽精算」と連携することも可能です。


領収書はデータで管理して、経費精算の手間を省こう

これまで、電子帳簿保存法の内容、2020年の改正点、電子帳簿保存法の適用を受けるための要件、業務効率化に必要な領収書の電子化などについてご紹介させていただきました。

電子帳簿保存法の改正は、要件緩和が進み、ペーパーレス化を実現して、業務の効率化を進めていく方向に向かっています。保存制度の緩和を効率的に活用していくには、クラウド会計などのサービス導入も検討していく必要があるでしょう。Amazonビジネスで領収書をデータで管理し、経費処理の更なる業務効率化を進めていくことをおすすめします。

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