請求書の保存期間は何年?書類ごとの保存年数と保管方法を徹底解説

請求書の保存期間は何年?書類ごとの保存年数と保管方法を徹底解説

請求書の保存期間は10年が確実とされていることをご存知でしょうか。特に、税務調査の対象期間となる年度の書類を処分することはできません。ですが、本当にそれほど長く保存しなければいけないのでしょうか?なかには保管する場所が限られているため、早めに書類を処分したいと考える方もいらっしゃるでしょう。 今回は最新の情報を踏まえて書類ごとの保存年数と保管方法を解説します。

この記事の内容
 

  1. 請求書とは?
  2. 請求書には保存義務がある〜関係する法律と2022年時点の税法情報〜
    ▶請求書の保存期間に関わる法律
    ▶請求書に関する保存が必要な書類
    ▶令和4年「電子帳簿保存法」の改正
    ▶令和5年導入の新制度「インボイス制度(適格請求書等保存制度)」 
  3. 請求書の保存期間:法人の場合
  4. 請求書の保存期間:個人事業主の場合
  5. 請求書を保管する3つの方法
    ▶紙媒体で保存する
    ▶マイクロフィルムで保存する
    ▶電子化して保存する 
  6. Amazonビジネスで購買に関する請求書を一括管理
  7. 【まとめ】

1. 請求書とは?

請求書とは何かをまずは詳しく解説します。
請求書とは、企業間で実際に取り引きが行われたことを証明する「証憑書類」と呼ばれる書類のことです。
証憑書類は主に次の4つに分類されます。

  • 売り上げに関わるもの:取り引きの内容を記す契約書、売買代金を記す請求書、支払いに関わる領収書など
  • 商品の仕入れに関わるもの:発注書、納品書、レシート、ATMの明細書など
  • 従業員への給与へ関わるもの:給与支払明細書、人事異動の通知、勤務時間が分かるシフト表など、タイムカード、出勤簿
  • 上記に含まれない企業経営に関わる書類:口座の通帳、クレジットカードの利用明細書、事業所の賃貸借契約書、銀行から受けた融資の返済予定表
    請求書にもさまざまな種類があることがわかります。

2. 請求書には保存義務がある〜関係する法律と2022年時点の税法情報〜

請求書は法律で保存期間が決まっているため、会社の判断で勝手に破棄してはいけません。
また、法人か個人事業主かでも保存期間は異なります。ここからは、2022年時点の税法情報について紹介していきます。

請求書の保存期間に関わる法律

まずは、請求書の保存期間にかかわる法律にはどのような種類があるのかをご紹介します。

  • 所得税法:個人の所得について課せられる税金について定めた法律
  • 消費税法:消費税に関して定めた法律
  • 法人税法:法人の企業活動によって得た利益に課せられる税金に関する法律(利益を目的にしていない非営利法人などは対象外)

ほかにも請求書の保存期間にかかわる法律はありますが、メインとなるのはこの3つの法律といえるでしょう。


請求書に関する保存が必要な書類


請求書の保存はもちろんのこと、そのほかの書類でも保管が義務付けられているものがあります。ここでは、請求書に関する保存が必要な書類をいくつかお伝えします。

・取り引きに際して相手方から受け取った請求に関する書類
所得税法および法人税法では、取り引きに関して相手方から受け取った書類の写しの保存義務が定められています。書類の内容は具体的に注文書、契約書、送り状、領収書、見積書、その他これらに準ずる書類です。

・請求書発行側による請求書控え(写し)
所得税法および法人税法では先述の取り引きに関して相手方から受け取った書類に加えて「自己の作成したこれらの書類でその写しのあるもの」はその写しを保存しなければなりません。
つまり、写しがなければ保存義務もないということになるのです。ただし、写しがなくても発行した請求書の金額が取引先からきちんと振り込まれているかを確認しなければ税務上の問題となる可能性もあるため、一概に写しを発行しなくても良いということではありません。
また、社内システムなどで入金管理ができれば、請求書の控えがなくても問題ありません。ここに関わるのが次にご紹介する電子帳簿保存法です。


令和4年「電子帳簿保存法」の改正


電子帳簿保存法とは「各税法で原則紙での保存が義務づけられている帳簿書類について一定の要件を満たした上で電磁的記録(電子データ)による保存を可能とすることおよび電子的に授受した取り引き情報の保存義務等を定めた法律」です。平成10年度の税制改正に伴い制定された法律ですが、経済社会のデジタル化が加速していくことを受けてこの法律そのものの抜本的な見直しが行われ、2022年1月1日に法改正がされました。
具体的な改正内容は、おもに以下の3つです。

  • 税務署長の事前承認制度が廃止
  • 優良な電子帳簿に係る過少申告加算税の軽減措置の整備
  • 最低限の要件を満たす電子帳簿についても、電磁的記録による保存などが可能
    電子帳簿に統一することで置き場所に困ることもなくなります。
    参考:電子帳簿保存法が改訂されました|国税庁



令和5年導入の新制度「インボイス制度(適格請求書等保存制度)」


2023年10月から導入されるインボイス制度とは相手が作成する一定の事項が記載された仕入明細書などを保存することにより仕入税額控除を行うことができる制度で、認定を受けた事業者が発行する適格請求書のみが仕入税額控除の対象となります。
買手である取引相手からインボイスを求められたときは、売手である登録事業者は交付しなければなりません。その際、買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として取引相手である登録事業者から交付を受けたインボイスの保存などが必要となります。
また、適格請求書を発行するためには課税事業者となることが決められています。
なお、発行した請求書についても7年間の保存義務があることを理解しておきましょう。

参考:インボイス制度の概要|国税庁

3. 請求書の保存期間:法人の場合

請求書の保存期間は法人と個人事業主で異なります。

まずは、法人における保存期間を解説します。請求書の保存期間は税法では7年と定められています。
かつては大法人・中小法人という分け方で会社の規模によって7年もしくは5年となっていましたが、2004年の法改正以後は会社の規模関係なく7年となります。
請求書の保存期間はその事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間であり、請求書の日付から数えるわけではありません。
たとえば、9月末決算の会社の場合、11月30日が確定申告期限日となり、2021年10月1日から2022年9月30日までに発生した請求書の保存期間は2029年の11月30日までとなります。
また、例外として就業した年度によって欠損金(赤字)の繰越期間は異なります。2008年4月1日以降に終了した事業年度に生じた欠損金は9年間、2018年4月1日以降に開始した事業年度に生じた欠損金は繰越期間が10年間です。

参考:帳簿書類等の保存期間|国税庁

4. 請求書の保存期間:個人事業主の場合

次に個人事業主の場合を解説します。
個人事業主は所得税法では5年、消費税納税業者であれば7年、請求書の保存が必要となります。こちらも、請求書の発生した日付からのカウントではないため注意しましょう。たとえば2021年1月1日から2021年12月31日までに発生した請求書を、個人事業主が2022年3月15日に確定申告したとすると請求書の保存期間は、2027年3月15日までとなります。

5. 請求書を保管する3つの方法

請求書の保管方法に悩んでいる方もいらっしゃることでしょう。ここからは請求書を保存する3つの方法を詳しくご紹介します。

①紙媒体で保存する

電子計算機で作成した帳簿書類や電子メールに添付されているPDFの請求書についても、原則として出力し、プリントアウトして紙により保存しなければなりません。きちんと管理しておかないと、いざ必要となったときにどこに保管したか、該当する書類はどれか混乱する原因となります。

そのため、未処理のものや不要なものが混ざらないように分けて管理しておきましょう。たとえば、「月末」「翌月末」など振込期日ごとに分けて保存し、月別にファイリングしたり、取り引き先別に分けてファイリングしたりする方法がおすすめです。
しかし、紙を主軸に管理すると保管スペースが占有されてしまうだけではなく、人為的なミスや経年劣化による破損や紛失が発生する可能性があります。また、検索性が悪く、探しにくいことも弱点です。長期的に考えると、この後に解説するマイクロフィルムや電子化での保存が良いでしょう。

②マイクロフィルムで保存する


マイクロフィルムとは、書類や図面を微小サイズに縮小してフィルムに記録したものです。サイズが小さいため小さいスペースで保管できることが魅力です。記録の法的証拠能力も認められており、いろいろな分野で多くの企業が活用しています。
ただし、マイクロフィルムで保存が可能な期間は最後の2年となります。法人の場合は6年目と7年目の請求書のみマイクロフィルム化できます。専用の機材が必要となるため、気軽には導入できないことが難点です。

③電子化して保存する

電子化して保存する方法は機材の導入が必要なく、請求書の保管場所に悩んでいる方にとってメリットが大きいやり方です。管理スペースや経年劣化の心配が不要で、マイクロフィルムよりも現実的といえます。先ほど解説した「電子帳簿保存法」に準じて保存する場合、税務署に事前の申請が必須となりますが、以下2点を注意すればすぐに導入できます。

  • 開始の3か月前までに税務署に届け出る
  • 「真実性の確保」「可視性の確保」のための社内準備を行う

    請求書の電子化を実施するにあたって、条件を満たす専用ツールや社内ルールの整備をあらかじめ行っておくとよいでしょう。

6. Amazonビジネスで購買に関する請求書を一括管理

では、実際に請求書の電子化を進めるためにはどのようなツールを利用したら良いのでしょうか。
おすすめは企業の導入実績も多い「Amazonビジネス」です。Amazonビジネスなら購買に関する情報を一括管理し、すぐにデータを取り出すことが可能です。
また、紙媒体で作業するよりも短い時間で済ませることができるため、紛失や人為的なミスのリスクも減ります。保管スペースも不要なため、オフィスが狭い、シェアオフィスを活用しているという企業には、使いやすいツールではないでしょうか。Amazonビジネスの利用で請求書の管理を簡略化していきましょう。

7.【まとめ】

幾度となる法改正により、請求書の保存期間や保存方法についてのルールは変わってきています。今後もさらなる変化があるかもしれません。請求書の保存期間が複雑なだけではなく、紙で保存すると人為的な紛失や管理ミスが発生する可能性もあります。また、適切な保管ができていないと書類を探す時間や労力で人件費がかかってしまうかもしれません。リモートワークが進み、デジタル化が促進された今日、請求書も電子化して保管するのが圧倒的に楽といえるでしょう。なお、申告が必要な書類と保管期間については以下にまとめてありますので、参考にしてください。

青色申告の場合に保存が必要なもの
白色申告の場合には保存が必要なもの

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