アマゾンジャパンは、2022年7月13日、日本では3回目となる企業の経営や購買に携わる方々が、業務改革のヒントを得るための、大規模オンラインイベント”Amazon Business Exchange”を開催しました。
「自らを変革し未来を切り拓く」をテーマに多種多様なビジネスリーダーをスピーカーに迎えて、業務改革・改善を軸にセッションを実施しました。この記事では、その中からいくつかのセッションをピックアップ。各界のビジネスリーダーが、どのような戦略を持ち、障壁をどうやって乗り越えて変革を起こしてきたのか、そのヒントをお届けします。
ビジネスを躍動させる「変革因子」とは?豪華経営陣による対談
イベントは、NewsPicksとのコラボ企画からスタートしました。
NewsPicksの人気オンライン討論番組“NewSession”に、星野リゾート代表 星野 佳路氏、株式会社プロノバ代表取締役社長 岡島 悦子氏をお招きし、Amazonビジネスの事業本部長である石橋 憲人氏とともに『ビジネスを躍動させる「変革因子」とは?』と題して討論をしていただきました。さまざまな変革を起こしてきた企業のトップが語る「変革因子」とは――。
“『フラットな組織文化』と、『誰もが経営に参画できる環境』が大事”―星野リゾート代表 星野 佳路氏
新型コロナウイルスが猛威をふるい出した2020年。観光業界が大打撃を受ける中、星野リゾートは「ブランド戦略や顧客満足度を脇に置いてもいい」という判断を下しました。
「こだわりを一旦捨てたことで、現場からはかつてないフラットなアイデアがたくさん挙げられました。イノベーションを起きるかどうかは、人の問題ではなく組織文化の問題であると思っています。だから大切なのは、新しい意見を受け入れるためのフラットな企業体質。フラットな文化だから従業員からアイデアが生まれ、結果として変革が起きていくんです」
“変革を起こすために、トップが納得感を設計することも大事”―株式会社プロノバ 代表取締役社長 岡島 悦子氏
コロナ禍のような不確実性の高い有事のときには、リーダーが判断を下すことが重要だと主張する岡島氏。しかし、変革には必ずブロッカーの存在がつきまとうものです。「でも、たとえばお客さまのためになるような変革であれば、どんなブロッカーでも最終的に納得感を持ってくれるはず。変革を起こすために、トップが納得感を設計することが大事なんです。そして、これまでにないような“異能”なアイデアを受け入れる組織づくりが重要だと思います」
不確実性の高い時代を乗りこなす3社による、白熱したオープニングセッションになりました。
変化の時代を乗り越えろ。収益に貢献する購買業務とコスト構造変革の進め方
続いてのセッションでは購買/調達業務の将来像にフォーカスを当て、購買/調達の今後のあり方や、購買リーダーに求められる役割の広がり方に迫ります。セッションの前半では、本田技研工業株式会社 服部 信幸 氏と日本航空株式会社 中橋 健史 氏をお招きし、Amazonビジネスを活用したオペレーションの効率化、調達業務の変革について語っていただきました。
“Amazonビジネスによって購買が可視化でき、支払いの手間が激減。全社的な収益に貢献してくれています”―日本航空株式会社 中橋 健史氏
2018年からAmazonビジネスを導入している日本航空株式会社。使い勝手のよさを理由に社内での利用範囲が一気に拡大、非常に大きな成果が出ています。
「ECサイトを本格導入する前は、テールスペンドがかなりの件数に膨らんでいました。改革に着手したことで、今では物品調達部門の全発注件数のうち、Amazonビジネスを含めるECサイトの利用率は67%にまで上昇。効率性・利便性の向上に、成果を感じています。ただ、Amazonビジネスに扱いのない商品の購買に手間取っているのが現状。要求部門が事前に特定のサプライヤーを承認するという独自の仕組みを、現在作っているところです」
“スケールメリットを活かした購買が、長年の課題だった。そこでたどり着いたのがAmazonビジネス” ―本田技研工業株式会社 服部 信幸氏
一方、本田技研は今後Amazonビジネスを導入していく予定です。
これまで本田技研ではグループ4社がそれぞれ独自に調達管理を実施していましたが、情報の共有・連携ができていないという課題を抱えていました。
「2020年の組織体制変更がトリガーとなり、調達管理の一元化にようやく全社的に着手したところです。コスト削減や省人化に向けた戦略的調達を目指し、まずは汎用品や一般流通品の購入にECサイトを活用していく方針です。今後Amazonビジネスに期待するのは、BtoCにある『置き配』のような便利な配送プロセスを、BtoBに適用してくれることです」
セッションの後半では、デジタル庁 加藤 博之 氏と対談。デジタルインボイスの取り組み背景をお聞きしました。
“誰ひとり取り残されないデジタル社会に向けて、Amazonビジネスを頼りにしています” ―デジタル庁 加藤 博之氏
デジタルインボイスは「紙から電子へ移行する」という従来の電子化とは一線を画し、電子のみでの取引を前提するものです。売り手のシステムと買い手のシステムを連携させることで、人を介することなく直接データでやりとりをします。
Amazonビジネスではユーザーの利便性向上のため、適格請求書等保存方式へのサポートや、ERPとの連携等を進めているところです。「Amazonビジネスはまさに、私たちデジタル庁が目指すデジタルインボイスの世界を体現してくださっていると思います。Amazonビジネスの発想が社会全体に広がっていくことが、私たちが掲げている“誰ひとり取り残されないデジタル社会”の実現につながると信じています」
課題があるところには、変革のチャンスがある。調達改革に向けたそれぞれの熱い想いが滲む1時間となりました。
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Amazonビジネスで広がった新しい購買フェーズと活用事例
続いて「はじめてのAmazonビジネス~ビジネス購買は新しいフェーズへ~」と題し、アマゾンジャパン合同会社の木谷 つくし、髙橋 将弥より、Amazonビジネスのサービスを詳しくご紹介しました。
Amazonビジネスは、Amazonの法人向け購買サービスです。複数の人がひとつの法人アカウントで購買を行うことで、購買状況をまとめて管理することができます。基本サービスの登録・利用料は無料で、個人向けAmazonよりも多い数億もの品揃えの商品にアクセスできます。
「Amazonビジネスがあれば、忙しい中で突然物品が必要になった場合でも、パソコン1台で解決します。個人向けのAmazonと使い勝手がほとんど一緒なので、特別な研修をしなくてもすぐに導入できるのもポイントです。購買の内容は電子上で管理でき、Excel等での出力も可能。購買データを簡単に可視化できるので、現状分析を効率的に行えます。既存の会計システムへの連携もできますので、経費申請などの面倒な処理が不要になり、購買にかかる手間が大幅にカットされます。」
日々の購買業務に費やす時間を減らすことで、お客様が本業に集中できるようにサポートしたい――そんなAmazonビジネスの想いが伝わるセッションになっています。
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続く「Businessプライムで広がるAmazonビジネス活用事例」では、アマゾンジャパン合同会社の若松 陽一、松木 美弥より「Businessプライム」について詳しく紹介しました。
「Businessプライム」は、Amazonビジネスに有料の付加価値をつけたプランです。Businessプライムに加入するとお急ぎ便が無料で使えるほか、累積購入が増えることで割引が適用されたり、会員限定の分析機能「購買分析ダッシュボード」が活用できたりします。また、「推奨商品」「購買禁止商品」などを事前に管理者が決めて購買担当者表示する「購買コントロール」の利用も可能になります。「Businessプライムを導入後、各購買担当者の業務が11%効率化でき、ROIが555%になったという調査結果が出ています。Businessプライムには、ビジネスの規模や提供されるベネフィットによって選べる、5種類のプランがあります。1ヶ月間の無料トライアル期間を用意しているので、ぜひメリットを体感してみてください」
業務効率化を加速させるBusinessプライム。まずはトライアルにてその使い心地を体感してみてください。
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業種・規模別に学ぶDX!変革に拍車をかける未来へのヒント
続いて、業種や規模別に、Amazonビジネスの導入事例を紹介するセッションを行いました。業種や企業規模によって、Amazonビジネスの活用方法は変わってきます。事例を見て、自社に役立てるヒントを見つけてみましょう。
大企業での企業改革はなぜ難しい?3人の指揮官が語る改革の進め方
まずは大企業における企業改革に注目します。株式会社リコーの辻 高史 氏、アイリスオーヤマ株式会社の倉茂 基一 氏、コネクシオ株式会社の後藤 和一 氏をお招きし、購買改革をどう進めているのかを語っていただきました。
“社内の誰もが、買いたいときに、買いたいものを、適切な価格で買えるように”―株式会社リコー 辻 高史氏
働き方が多様化する時代、あらゆるお客様のニーズに応えるために柔軟に業務の幅を広げているリコー。
「Amazonビジネスを導入してから現在9ヶ月ほど経つのですが、年間2億〜3億もの購買がAmazonビジネスに移行しました。社内の誰もが『買いたいときに、買いたいものを、適切な価格で買える』という環境を提供できています。将来的には、グローバル規模で購買がひとつになっていけばいいなと思っています」
“事業を多角化したい大事なフェーズだからこそ、ビジネスチャンス探しに時間をかけたかった”――アイリスオーヤマ株式会社 倉茂 基一氏
アイリスオーヤマでは、家電や食品、マスクなど事業領域を多角化し、世界各地で商品を製造しています。2021年の3月に一部でAmazonビジネスを導入後、現在は全社に導入していただいています。
「導入したいと要望をくれたのは経理部門でした。導入をきっかけに、現在約85%の購買がAmazonビジネスに移行し、経理処理の仕事は、年間2,000時間も削減できています。
アイリスオーヤマは今、事業を多角化している重要なフェーズです。ビジネスチャンスを探すことに時間をかけるためにも、ルーティンになりがちな間接購買は、優先的に効率化したいと思っています」
“大幅に減った処理業務。今後は、立替購入をすべてAmazonビジネスに移行していきたい”―コネクシオ株式会社 後藤 和一氏
全国に携帯電話のキャリアショップを展開しているコネクシオ株式会社。働き方改革が急務になっている時代の中、各ショップではこれまで、立替精算によって実店舗で物品を購入していました。
「実店舗で購入すると、立替精算の手間だけでなく、買い出しの時間もかかることが課題でした。そこで2021年の11月にAmazonビジネスを契約。半年ほどで早くも2,000件以上の利用があり、立替精算や契約書払いの処理などの関連稼働を80%以上削減することができました。今までの立替購入をすべてAmazonビジネスに移行することを目指していきます」
ルーティン業務を減らし、本来の業務に時間を割きたいというスタンスが一致した3社。業務改善のリアルな経過を体感できるようなセッションになりました。
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多店舗、多部署における企業購買の在り方とは?
続いて「多店舗、多部署における企業購買の在り方とは?」と題し、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ 金山 充男 氏とホンダモビリティランド株式会社 千種 智 氏を招待。
多店舗、多部署における企業購買ならではの課題や対応策をお伺いしました。
“Amazonビジネスのモバイルアプリを導入したことで、現場で使ってもらいやすい環境を整えた”―株式会社セブン&アイ・フードシステムズ 金山 充男氏
セブン&アイ・フードシステムズがAmazonビジネスを導入したのは、店舗の現場で個人の立替精算が多発していたためです。現在はデニーズの全店舗にモバイルアプリでAmazonビジネスを導入しています。
「店舗がAmazonビジネスを使いやすいように環境を整えました。また、Businessプライムの特典である『お客様専用カタログ』を組んで購買コントロールをかけることで、全体の管理もしています」
“困ったことがあったら、Amazonビジネスの担当者が迅速にフォローしてくれるので安心”―ホンダモビリティランド株式会社 千種 智氏
ホンダモビリティランドでは独自の電子購買制度が当初から整っていたため、従業員は画面を通じてオンライン購買することには慣れていました。
「そのため導入はスムーズでしたし、Businessプライムにも加入したことで、発注した商品がすぐに届くのも好評です。それに、Amazonでは必ず出荷や納期の通知が来るので安心ですし、なにか困ったことがあったら、Amazonビジネスの担当者が迅速にフォローしてくれるのも助かっています」
多数の店舗や拠点を抱えていると、全体の統制をとることは難しいと感じるでしょう。今回の2社の事例は、多店舗、多部署を統括する立場の方に、参考になる箇所が多かったのではないでしょうか?
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大学におけるDX推進の現状について
続いては、大学における購買にフォーカスを当てます。DX教育や購買まわりのDXを推し進めている公立大学法人 山梨県立大学 久保田 真矢 氏と学校法人関西学院 巳波 弘佳 氏をお招きし、対談をしていただきました。
“本気のDX戦略を推進する関西学院。あるべき姿を定め、適切なシステムを導入した” ―学校法人関西学院 巳波 弘佳氏
関西学院では、AIを活用できる人材を育成するためのプログラムを組み、学院全体をあげてAI人材の輩出を目指しています。
「AI教育を推し進める中、研究者の物品調達を効率化したいという思いでAmazonビジネスを導入しました。これまでは研究者が立替精算によって各自で購買を行っていましたが、Amazonビジネスを導入したことで購買の手間を減らし、研究者の時間を大幅に節約できています。また、経理担当の負担を劇的に軽くすることができました」
“予算が限られている中、導入コスト0で始められたのがありがたかった” 公立大学法人 山梨県立大学 久保田 真矢氏
山梨県立大学では、職員数が少ない中、いかにして職員の業務を効率化するかが課題となっていました。そこで2021年11月からAmazonビジネスを導入しています。
「当校は学生数1,110人という小規模公立大学で予算も限られていますので、身の丈にあったDX推進を進めています。Amazonビジネスは、導入コスト0で始められる点が魅力でした。導入後、教職員にはスムーズに浸透しています。発注内容が管理しやすく、事務方の負担も減っているので、さっそくメリットを実感しています」
教育機関でも多く利用されているAmazonビジネス。その具体的な活用イメージが描けるセッションとなりました。
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購買のデジタル化がもたらす不動産業の未来
続いては、大和ライフネクスト株式会社 中村 洋二 氏、東急リバブル株式会社 板坂 直紀 氏をお招きし、セッションを実施。デジタル化がもたらす不動産業界の未来図に迫りました。紙ベースの書類作成や、対面式の来客対応など、アナログな環境のまま変革が起きていない不動産業界では長時間労働が常態化し、人手不足が深刻な業界でもあります。
“1社あたりが抱える拠点が多い不動産業界。だからこそ、改革が難しい側面がある”―大和ライフネクスト株式会社 中村 洋二氏
建物の管理を行う大和ライフネクストには、全国50拠点の事務所があり、多くの従業員が各商業施設の現場で勤めています。
「拠点が多くあるため、全社一括での業務改革が進みづらい現状がありましたが、Amazonビジネスを導入すると品揃えが豊富で、これまで行われていた多数の個人による立替精算がスムーズに移行しました。会計ソフトと連携できることもあり、業務を大幅に効率化させることができました。浮いた時間は、営業活動のサポートなどに回せています」
“発注まわりの手間が軽くなり、一般職の方が営業のサポートに回れるようになった”-東急リバブル株式会社 板坂 直紀氏
板坂氏は、不動産業界の業務改革が停滞している背景に紙文化があると指摘。特にお客様との契約について、デジタル化がまだまだ進んでいないと言います。
「東急リバブルも、新しいものを導入するのに慎重な風土がある会社です。Amazonビジネスの導入時にも社内から不安の声もあがりましたが、導入したことで大幅な業務改善を実現。これまで購買発注は一般職の方がやっていたのですが、発注まわりの手間が軽くなった今では、営業のサポートに回ってもらっています。今後は会計システムにも連携し、さらなる効率化を目指そうと思っているところです」
不動産業界ならではの悩みに触れつつも、改革の道筋の立て方が見えるセッションになりました。
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ビジネスの基盤となる「購買」の変革を事例とともに解説
続いて、購買変革について具体事例とともに解説したセッションを、いくつかお届けしていきます。
ビジネスシーンにおける購買・請求プロセスの変化とデジタル化の流れ
まずはビジネスシーンにおける購買・請求プロセスのデジタル化について、株式会社インフォマートの木村 慎 氏が解説しました。
“電子帳簿やインボイス制度への対応が求められる昨今、請求まわりのプロセスをデジタル化が急務”―株式会社インフォマート 木村 慎氏
在宅勤務が浸透してきた中、テレワーク環境で業務を完結できる各種サービスが生まれています。そんな中、2023年10月にはインボイス制度が施行予定です。
「インボイス制度はいわば『DtoD(データtoデータ)』の制度。デジタルで取引をすることで、経費精算等の処理を容易にするというものです。当社では、デジタルでもアナログでも請求書の郵送・受付が可能になる『BtoBプラットフォーム請求書』を提供しています」
インフォマートの提供する『BtoBプラットフォーム』を利用している株式会社JR東日本マネジメントサービス 木本 孝史 氏 ・池田 和貴 氏、トヨタファイナンス株式会社 長野 大作 氏 ・ 楠田 亜沙子 氏 をお招きし、インフォマートの源栄 公平 氏をファシリテーターとしてセッションは続きます。
“コロナ禍を機に、急速にペーパーレス化やコスト削減への意識が高まった印象があります”―JR東日本マネジメントサービス 木本 孝史氏
JR東日本マネジメントサービスでは、以前から電子での請求書発行を行っていました。しかしコロナ禍で電子システムの重要性が高まったのを機に、より多くの人が使っているシステムに移行することを計画しています。取引先から見た使い勝手に配慮した判断です。『BtoBプラットフォーム』は工数削減に役に立っているため、請求書以外に、見積もり書や納品書を作れるシステムにも手を広げたいと考えています。
“インボイス制度については、社内でも勉強会を行うなど苦労しました。『BtoBプラットフォーム』で負担を減らせることに期待をしています”―株式会社JR東日本マネジメントサービス 池田 和貴氏
“紙とハンコで誰も困っていないのに、なぜ変えなくてはいけないのかと抵抗感を示す社員がいまして、理解をもらうことに大変苦労しました“―トヨタファイナンス株式会社 楠田 亜沙子氏
トヨタファイナンス株式会社では、すべてをデジタル上でやりとりできるシステムが魅力で『BtoBプラットフォーム請求書』を導入。インボイス制度を前にしたツールの導入には、社内から反発もあったそうです。
しかしきっと今は、インターネットが普及やスマホの普及に続く、いわば「第三次IT革命」。これまでの価値観が変化するタイミングであると考え、デジタル化の先に何があるのか、対策するメリットを伝えつつ、まずは事例を作ることで社内を啓蒙しています。
“これまでの価値観が変化している今は、いわば「第三次IT革命」”トヨタファイナンス株式会社 長野 大作氏
セッションの最後には、株式会社インフォマート 木村氏より、『BtoBプラットフォームTRADE』についての説明も実施。Amazonビジネスへの連携もできる便利なサービスとして、多くの企業に活用されています。
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2,200社の導入で見えた、「レガシーシステム」脱却に必要なこと
続いては、株式会社ワークスアプリケーションズ・エンタープライズ 藤原 誠明 氏より「レガシーシステム」脱却に向けたヒントを伝授。
「レガシーシステム」とは、技術者の高齢化でブラックボックス化する懸念があるシステムのことです。レガシーシステムがあると、DX実現が妨げられたり、高コスト構造の原因になったりします。
“DXレポートから3年半。多くの企業がデジタル力を強化しているのに、レガシーシステムから脱却できていない”―株式会社ワークスアプリケーションズ・エンタープライズ 藤原 誠明氏
経済産業省が2018年9月に公表したDXレポートで「レガシーシステム」が一躍話題になったものの、未だに脱却できていない企業が多数を占めています。脱却のためにERPを刷新するのも1つの手ですが、全体を一括刷新すると、無理が生じてしまいます。
「そこで『ポストモダンERP』をおすすめしています。これは、コアとなるERPはシンプルに利用しつづけながら、機能不足の領域に個別にソリューションを導入していくという考え方です。ソリューションを組み合わせることで、それぞれの強みを導入していくことができます」
終盤では、株式会社ワークスアプリケーションズ・エンタープライズが提供するERP「HUE」についても言及しました。「ポストモダンERP」の考え方は、一括刷新を前提に考えていた企業にとって、参考になったのではないでしょうか。
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購買だけのDXは大間違い!「デジタルの民主化」で周辺業務もデジタル化
次のセッションでは、株式会社ドリーム・アーツ 橋本 佳奈氏をお招きし、「デジタルの民主化」について語っていただきました。
“デジタルの民主化で、スピーディーなデジタライゼーションを”―株式会社ドリーム・アーツ 橋本 佳奈氏
一般的なIT部門主体のDX化といえば、自社プロダクト(サービス)をデジタル化し、ビジネスモデルをアップデートすることが思い浮かびます。しかしDXを目指す際に無視できないのは、ビジネスモデルのアップデートではなく、業務プロセスのデジタル化だと橋本氏は主張します。
「最も業務に精通している現場部門こそ、デジタルでの業務改革に前向きになるべきです。自ら“市民開発”を行う『デジタルの民主化』を目指せば、これまでにないスピード感でデジタライゼーションを行えるはずです。」
「デジタルの民主化」。この言葉は、現場からスピーディーに変革を起こしたい際のキーワードになりそうです。
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領収書・請求書のペーパーレスから成功に導く経理DX
続いて、経理のDXについて、株式会社コンカーの若松 研二朗 氏が登壇。出張・経費管理を行う株式会社コンカーならではの目線で、経理の業務効率化を語りました。
“業務改革をどこまでやり切れるのかの「深さ」。そして実行の「スピード」が勝敗を分ける”―株式会社コンカー 若松 研二朗 氏
若松氏は、経費精算や請求書処理は、あらゆるビジネスパーソンにとって最も付加価値のない仕事であると指摘した上で、経費精算・請求書処理のない世界に向けたノウハウを提言します。「間接業務の効率化においては、企業ごとに手法を差別化する必要はありません。だからこそスピーディーにベストな方法を選んで導入する必要があります」
電子取引に関するデータ保存の義務化やインボイス制度など経理と電子化の関係がますます強まる今後に向けて、新しい機能を装備していくメリットに気付かされるセッションになりました。
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何から始めればいい?そんな疑問に答えるAmazonビジネスのユーザーコミュニティ
最後に、アマゾンジャパン合同会社 井手上 真樹、多田 悠二より、Amazonビジネスのユーザーコミュニティ『JAB』についてご紹介しました。
『JAB』は、Amazonビジネスのユーザー同士が交流し、情報交換をするためのコミュニティです。日本のバックオフィス業務を活性化したいという目的で2021年5月に発足。定期的にコミュニティ活動を行っています。今年度より、より業界に特化したコミュニケーションの場を提供するべく、分科会の立ち上げも決定し、さらなる盛り上がりを目指します。
後半戦として、合同会社DMM.com 髙橋 応和 氏、ヒューマンアカデミー株式会社 松坂 哲史 氏が対談セッションを実施。過去のAmazon Business Exchangeで仲を深めたお2人が、ユーザーコミュニティ『JAB』について語ります。
『JAB』は気楽な場所なので、肩肘張らずに、お友達感覚で気軽に参加してほしいという意見で一致した2人。今はコミュニティのかたちを模索している段階なので、ジョインしやすい状況。友達感覚で入ってもらえたらと話しました。
“受け身状態から脱して、みんなで一歩を踏みだそう”―合同会社DMM.com 髙橋 応和氏
「コロナ禍を機に、バックオフィスの課題がどの企業でも似通ってきていると感じます。だからこそ、我々バックオフィス側ができるだけ情報共有しておくことで、全体の状況をよくするきっかけになるのではないかと感じるんです。受け身状態から脱して、みんなで一歩を踏みだすきっかけになればいいですね」
“参加も不参加も自由。心の壁を作らないで、気軽に楽しんでほしい” ヒューマンアカデミー株式会社 松坂 哲史氏
「私なんかが参加していいのかなという心の壁は捨てて、まずは参加してみてほしいです。自分に合わなかったら、別のコミュニティを探せばいいというくらいの気持ちでOK。『JAB』は失敗を恐れずに、楽しく自分を表現できる場です」
セッションのライトでは、『JAB』へのジョイン方法も説明しています。
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このセッションを通じて、実に多くに企業がAmazonビジネスを活用することで業務改善に成功していることがわかりました。Amazonビジネスの導入を検討している場合は、ぜひお気軽にお問合せください。
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