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「もはや入れない理由が見当たらなくなってきますね」 Amazonビジネスを導入した5社が語る成果と実態 - Amazon Business Exchange 2023 イベントレポート (2)

Amazonビジネスのお客様はどのように購買改革を進めているのか。お客様5社が登壇し、DXのリアルや実施した具体的な施策、得られた成果について、2つのパネルディスカッションで語ってくれました。そこには、改革でいかに企業価値を高めるかのヒントがありました。

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DXを成功させるカギ。納得してもらうには数字、人を動かすには情熱 ー カスタマーパネル (1)

上尾  哲也 氏 | 大日本印刷株式会社 購買本部 購買管理部 副部長

笹森 貴恭 氏 | 北海電気工事株式会社 企画部 部長代理

平山 亮 氏 | 国立大学法人三重大学 財務部財務管理チーム 調達室 調達室長 / 業務運営DX作業部会 エキスパート部会員

まずDXへの取り組み方とその成果について、大日本印刷、北海電気工事、三重大学が登壇。3社にDXに取り組む必要があった背景を伺いました。笹森氏(北海電気工事)はビジネス環境の大きな変化に対応し、競争力の向上のため、デジタル情報の活用が不可欠だったと述べました。「単なるデジタル化だけではなく、競争力の維持強化のためにどうデジタルを使っていくか、社内への意思表示が必要だと感じました」(笹森氏) 平山氏(三重大学)は「教員に寄り添う時間がない」ことが課題だったと話し、本来は教員の教育活動や研究活動の支援というのが大事なのに、日々の通常業務が増加傾向にあったとのことです。大量の伝票作成処理に追われ、業務量をいかに軽減するかが大きな課題だったと話します。上尾氏(大日本印刷)は「レガシーからの脱却」と話し、調達購買部門の役割がコロナを経て大きく変わったと言います。価格の高騰、環境対策などやることが多岐にわたっているにも関わらず「手間のかかる作業に時間を取られ、DX化せざるを得なかったのです」と続けました。

そんな課題に対してどう解決の一歩を踏み出したか、まず笹森氏(北海電気工事)は、「単なるデジタル化にとどまらず、競争優位性の確立、業務変革の取り組みを経て、最終的に企業価値の向上へ繋げる。ここがDXの取り組みのゴールだと明確化し、全社の統一的な考え方にしました」と説明しました。平山氏(三重大学)は「RPAを導入した」と話しました。最初は難しそう、面倒くさそうと感じていたところ、やってみると全く異なり、「食わず嫌いだったことがわかりました」と話しました。2,000時間以上業務時間を削減できたとのことです。上尾氏(大日本印刷)は「まず、間接材から取り組みました」と話し、間接材(の購買)が一番手っ取り早く改革でき、ゴールイメージが明確だったとその理由を語りました。

北海電気工事 笹森 貴恭氏

北海電気工事 笹森 貴恭氏

そして、『Amazonビジネスがどのようなところで役に立っているのか』ということについて、3社にAmazonビジネスをひと言で語ってもらうと、平山氏(三重大学)は『一番無駄がない』と言います。課題であった「教員のアマゾンの立て替え払い」に代わり、管理者アカウントに請求書が一括で届き、RPAに流すことで業務効率が大きく改善したとのことです。「AmazonビジネスとRPAは親和性が高いと感じます」(平山氏) そして上尾氏(大日本印刷)は『説明要らず』と示しました。「Amazonビジネスを間接材システムのパンチアウト先として利用しています」と話し、個人の立て替え精算や部署の請求書処理など手間がかかっていたことを一本の公式ビジネスアカウントにまとめることで、購買担当にとっても、各部署にとっても利便性が高まり、「もはや入れない理由が見当たらなくなってきますね」と続けました。笹森氏(北海電気工事)は『業務工数の大幅削減』と示しました。年間ベースに換算すると、3520時間の工数削減。むろん購買コストや配送料金も低減し、年間最大800万円ほどのコストダウンを実現したとのことです。

三重大学 平山 亮氏

三重大学 平山 亮氏

最後に『DXを成功させるキーとは』について、上尾氏は『危機感、数字、情熱』と示し、危機感を周りに伝え納得してもらうためには数字が必要、そして人を動かすには情熱が必要と説明しました。平山氏は『自律型DX人材の育成』を示し、業務に対する意識改革が必要で、誰かに頼らない、自分でDXをやって行くのだという自律型のDX人材を組織として育成していくべきと説明しました。笹森氏は『目的の共有、スモールスタート、近道はない』と示し、デジタルツール導入が目的にならないよう、また導入のハードルを下げるため、トライアル予算を企画部で持つようにしたと取り組みを説明しました。また方針を作ったからと言ってすぐ成就するものではなく「お二人のように情熱を持ってやっていきたいです」と語りました。

 

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大日本印刷 上尾 哲也氏

大日本印刷 上尾 哲也氏

現場からも反対ほとんどなし、経営陣は購買の“見える化”によるコントロール重視  ー カスタマーパネル (2)

大谷 健 氏 | 株式会社オカモトホールディングス 総務部 マネージャー

中西 洋太 氏 | ライク株式会社 経営企画部 執行役員 経営企画部長 兼グループDX担当

オカモトホールディングス 大谷氏、ライク中西氏

続いて、実際にAmazonビジネスを導入し調達コストを改善するなど、購買改革に活用しているライク株式会社中西氏、株式会社オカモトホールディングス大谷氏が登壇。両社とも多角的な事業を展開し、多くの拠点を展開しているなど事業の共通点があります。経営陣や現場に向け、Amazonビジネスの導入をどう進め、どのような効果があったかを伺いました。

購買改革におけるIT活用促進の悩みについて、中西氏(ライク)はさまざまな事業を展開する中で、それぞれの事業の中にある固有の仕組みや風土があり、それらを統合しグループとしてシナジーを出すことを目指している取り組んでいると話しました。課題としては、事業ごと・拠点ごとに購買のやり方が違うなど、「グループとしてコストをコントロールするための土壌を作り、統合することが必要であると感じていた」と振り返ります。

ライク 中西 洋太氏

ライク 中西 洋太氏

続いて大谷氏(オカモトホールディングス)も、グループで約500店舗を運営する中で10代から80代までのスタッフに向け、Amazonビジネスによる購買改革を進めるには「担当者の覚悟」が大切だったと振り返りました。大谷氏は「Amazonビジネスを導入する前までは、統一されたルールというのがなかったです」と話し、ネットで買う人、買い出しに行く人まちまちで、現場で買い物のためにシフトに穴を開けてしまったなどの課題がAmazonビジネスの導入で解決したと続けました。

オカモトホールディングス 大谷 健氏

オカモトホールディングス 大谷 健氏

さらにAmazonビジネスを導入して良かったことについて、中西氏は、既存のサプライヤーから調達した購買のデータをAmazonビジネス担当者に分析してもらい、購買方法を比較検討して、よりリーズナブルな購買ができるようになったと語りました。さらにBusinessプライムを契約し、推奨登録設定を行うことで、会社として目指している方向性を実現しやすくなったと続けました。オカモトホールディングスもBusinessプライムを導入しており、大谷氏は承認ルートの設定など、融通が利くシステムである点がよいと話しました。送料無料、買い出しの人件費、法人価格の3つは非常にメリットだと続けました。Amazonビジネスを導入して「購買の更なる上が見えてくるのではないかと思い、活用しています」(大谷氏)

また、両社とも「現場から反対の声は特になかった」と口を揃えました。「Amazonを使用したことがある人ばかりで、インターフェイスに馴染みもあり、説明が少なくて済んだ」とのことです。また経営陣への説明に対しては、コストセービングよりむしろ「購買を“見える化”して継続的にコントロールできること」が伝わりやすいポイントだと、両社が口をそろえました。

次回は、今話題の生成AIについて有識者がディスカッションした特別セッションをレポートします。

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